相続・事業承継コラム
COLUMN

2024.07.29

エンディングノートは本当に不要か?~安洞院Facebookより~

【エンディングノートは本当に不要か?】

最近「エンディングノートは不要である」という旨のコラムなどを目にすることがあります。

果たして本当にそうでしょうか。

住職の考えるところは、「十人十色。必要な人もいれば、不要な人もいるが、やっぱり必要な人はリアルに多いと思う」というものです。

エンディングノートの是非。

これは医療行為を選択することにとても似ています。

この手術が本当に患者にとって必要なのかどうか。それは、患者の年齢や既病歴、アレルギー体質、術後のQOLなどを総合的に踏まえて個々に合わ

せてベストな方法を選択していくものです。

エンディングノートが不要であるという方の論調を見ると、概ね共通しているものは「ノートなんて書くよりも、今すぐに話し合いましょう」という点が多い。

これは本当にそうなのでしょうか。

理屈としてはわかるのですが…やや現実的ではないと感じます。

職業上、これまで多くの方のお見送りをしてきましたが、家族の誰かが金銭的なトラブルや健康上の問題があると、話し合うこと自体が現実的に不可能な場合が多々あります。

ノートを書くことが必要になった時というのは、話し合いが難しい状況と重なることが多いように。

話せないから、書くんです。

それが出来ない世の中になっているから、エンディングノートが認知されているわけです。

住まいも別、生活も別、食べ物も別、価値観も異なる世代間の暮らし。

私は以前に6,000基の墓碑銘と年代の相関関係の実態調査をしましたが、核家族の世代間のギャップに呼応するように、1990年代から「絆」や「和」という墓碑銘が増えていることがデータにも投影されています。

今回はお墓の問題などについても少しだけ触れて行く予定です。

エンディングノートについて一緒に学び、まずはどんなものかと知るだけでも十分。

セカンドオピニオンのように、色々な専門家の話を聞いてみるのも良いと思います。

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